国が戸建て住宅の価値を見直しへ
国交省が3月31日「中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針」を発表しました。
ケンプラッツでも詳しく特集されているので、ご一読ください。
このブログでも以前書きましたが、中古住宅の市場価値はその家の状態とは関係無く築年数で決まってしまいます。
国交省が発表した指針は
それを内装や設備改修や耐震補強の過程も住宅の価値評価に入れようというものです。
つまり、従来の査定方法で経年で住宅の価値が下がったとしても、これからは適切に維持管理していたり改修している住宅は、それを適切に評価しますよ。
というものです。
その結果、どうなるでしょうか。
メンテナンスされている住宅はその価値が上がります。
今まで、住宅を売りたいと思っても査定を依頼した業者からは
「土地は坪○○○万円ですが、建物は築年数30年以上なので0円。むすろ取壊し費用で○○○万円掛かります。」
と言われたところが、
「土地は坪○○○万円です。建物は古いですが、耐震改修、設備と内装改修がされていているので○○○万円です。」
となる方向になると思います。
これなら、今まで、売却をためらっていた住宅の持主も「売りたい」と思うでしょう。
売り手に大変メリットがある施策と思います。
しかし、これは売り手にとってだけではなく、買い手にも大きなメリットがあります。
住宅を売りたい人が多くなり、状態の良い中古住宅が市場に流通し出すと
•新築住宅やマンションしか候補がなかった買い手に中古住宅という選択肢が増えます。
•中古住宅は新築住宅よりも価格が安いです。
•住む場所も自由に選べます。
以上のように買い手にも大きなメリットがあります。
一方、中古住宅の流通には住宅の状態を確認する必要があり、その評価方法に課題も残っています。
それについても今年中に国交省から指針が出る事になっていますので、またレポートしたいと思います。
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