施工トラブルの問合せが増えています
II施工トラブルの問合せが増えています
近頃、インスペクションの問合せと同じくらいのペースで施工トラブルの問合せがあります。施工トラブル解決を専門にしていませんが、どういった訳なのでしょうか。問い合わせの種類とその内容、原因についてご紹介します。
*問合せがあった施工トラブル
実際に問合せがあった施工トラブルは・・・
- 中古マンションリノベーションでの施工トラブル
- 新築マンションでの施工トラブル
- 収益物件リフォームでの施工トラブル
- 新築注文住宅での施工トラブル
- 建売住宅での施工トラブル
かなり多種にわたります。住宅からマンション、新築から改修工事まで全てでトラブルが起きています。
*施工トラブルの内容
問合せのあったトラブルの内容を整理してみました。
○施工状態に関するするもの
- 施工者の技量不足による施工不良
- 原因不明の音鳴り発生や異臭発生、金属腐食
○計画案に関するもの
- 計画時の打合せ不足による認識違い
- 担当者の知識不足による不良計画
○見積りや清算に関するもの
- 見積内訳書と施工状況の大幅な数量の違い
- 契約に関するもの
○その他
- 施工者が現場放棄
- 工期が大幅に遅れた
と、多種にわたります。問合せの数は施工状態に関するトラブルが多いですが、計画内容や工期に関する事まで多岐にわたります。
*施工トラブルの原因や共通点はどこに?
依頼者にヒアリングしたり、現場に伺ったりしてトラブルになりやすい施工会社に特徴や共通点がありました。
などの共通点がありました。
施工トラブルのご相談は伺いますが、この業務はホームインスペクターのインスペクションではなく、建築士の業として建物の鑑定を行い、鑑定書を作成してお渡ししています。併せて施工トラブルに詳しい弁護士を紹介してほしいとの相談も多くなりました。
*施工トラブルを未然に防ぐには?
こういった施工トラブルを未然に防ぐにはどうしたら良いでしょうか?
新築工事や全面リノベーションは設計事務所に依頼する
新築工事や全面リノベーションを行いたい場合は計画を建築設計事務所に相談、設計業務を依頼してください。ここでは設計契約を結ぶことが大切です。
工務店や不動産業者が営業と計画を混同したまま工事を行って生じるトラブルがほとんどです。
内装仕上の模様替えは信頼できる工務店に依頼する
クロス張替えや既製品の設備を交換する程度の模様替えは直接工務店に依頼しても良いと思います。見積もりを取って少々値段が高くても確実に施工する業者に施工依頼することが大切です。といっても信頼できる工務店かどうかわかりませんよね。
見分けるポイントの一つは見積書作成を依頼して業者が現場調査をし、数量や仕様が入って単価が明確な見積書を出す業者は信頼できる可能性が高いです。
見積書を工務店数社から取る
一般の方は知っている工務店がない方がほとんどだと思います。その場合はいくつかの工務店に連絡して見積もりを依頼してください。2-3社から見積り依頼をするとその間の対応や見積書の内容から判断しやすくなります。
工事を依頼しないほうが良い業者
- 見積書のどの項目も「一式」となって金額根拠が不明確な場合
- 見積内容や工事内容を問合せても明確な回答がない
- 見積書に記載のある電話番号に何度かけてもつながらない
本当にトラブルになると手直しに交渉に時間や余計コストがかかりますし、何より「なぜこんな業者に依頼してしまったのだろう」と自分を責める気持ちになるのが辛いです。
少しでも役に立つてば幸いです。
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