ゲリラ豪雨に備える
IIゲリラ豪雨に備える
近頃、連日のようにどこかで1時間に30ミリを超えるゲリラ豪雨が降っています。 ゲリラ豪雨の厄介なところは予報が難しいところです。 晴れの天気予報でも空の様子が急変し、短時間で豪雨を降らします。 今回はホームインスペクション(住宅診断)の見地から、大雨被害を少しでも抑えるために日常から気を付けるポイントをご紹介します。
*屋根の軒樋
ゲリラ豪雨になると軒樋から雨水があふれたり、軒樋と竪樋が外れてしまって樋の役目を果たしていない住宅を見かけます。
軒樋や竪樋の大きさと本数は屋根の面積と雨量を考慮されています。 私が住宅を設計する際は豪雨を考慮して、1時間あたり150ミリの雨で計算して樋を選定していますがすべての住宅がそうではないですし、古い住宅は樋が小さい場合が多いです。 想定を超える大雨が降ると樋からオーバーフローするだけでなく、樋自体の劣化や損傷にもつながります。
*樋の詰まり
樋は定期的に清掃して水はけを良くしておきましょう。
軒樋から竪樋へスムーズに雨水が流れればよいのですが、経年で落葉やホコリや苔で雨水が溜まってオーバーフローしている樋を見かけます。雨水が流れなくなると軒先や軒裏から建物の外壁に雨水が回って建物が劣化します。
住宅の立地によって樋のメンテナンス頻度は変わるので、一概に言えませんが5年に一度をめどに樋の掃除を検討してください。
*バルコニーの排水溝
樋と同じようにバルコニーの排水溝も掃除しておきましょう。
アルミの後付けバルコニーは排水溝はついていませんが、造付けのバルコニーには排水溝が付いています。落葉や苔などで排水溝が詰まると水漏れが生じて、構造材が腐り、破損の原因になります。マンションのバルコニーでガーデニングをされている場合、鉢植えの土が溜まっている事もあります。
排水溝はエアコン屋外機に隠れて見えにくくなっている場合もあるので台風シーズンの前に一掃除しておいてください。
*バルコニーや庭の鉢植え
これからの台風シーズンでは大雨と同時に強風にも注意が必要です。
強風でバルコニーや庭の鉢植えが飛ばされ自宅や近隣の建物を破損させてしまう恐れがあります。また通行人にケガをさせる可能性もあります。風が強くなる前にあらかじめ、屋内に入れたり強風にあおられないように固定するなどの対策を取ってください。
これらのことはインスペクションで伺ったときに必ずチェックします。これからの台風シーズンを前にお住まいをぜひチェックしてみてください。
*自然災害に被災したらどうするか?
実際に雷雨や台風で住宅や家財が被災した場合はどうすればいいでしょうか。防風で屋根が飛んだり、大雨で浸水したり甚大な被害になることが多いです。そのような場合、以外に知られていませんが「住宅火災保険」で補償されます。
お住まいの住宅の種類や保険内容によって補償対象が変わってきますが、火災保険は火災の他に水災害、土砂崩れ、防風、落雷、爆発、雪、ひょうによる損害について補償されます。住宅への落雷で太陽光パネルが壊れてしまい、数百万円の損害をを火災保険で修理したという報道もありました。
保険は多種多様なものがあります。お住まいの地域の状況や役所のハザードマップを確認して合理的で適切な保険に加入することも大切ですね。
台風での被害は瓦が飛ばされたり窓ガラスが割れたり損害額100万円以下が大半といいます。実際に被害に遭われた場合、加入している保険証券等を確認してなるべく早く保険会社または保険代理店に電話やメールで連絡して、どうすべきか相談してください。
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